−基礎有機化学A−
(2-a) 授業内容の時系列的構造を提示する
授業はじめに黒板に書く
文責: 大嶌 幸一郎
基礎有機化学A (シラバス)
(京都大学工学部専門科目。2単位。1回生対象。2002年度前期実施)
大嶌 幸一郎 (京都大学大学院工学研究科教授)
Graham Solomons & Craig Fryhle『Organic Chemistry 7th ed.』John Wiley & Sons
理科系学生を対象として有機化学の基礎を修得することを目的とする。 化学が関与する産・学・官のあらゆる分野で研究者および 技術者として活躍するために必要な有機化学の基礎を 系統的に教授するための科目として、基礎有機化学を開講する。上記教科書の 第1章から第3章について授業を行い 有機化学の基礎を講義する。
授業を受けた学生の感想やコメントからは,「授業の途中でふっと何をやっているか(どこをやっているか)わからなくなる」 というものがしばしば出てきます。これは,「授業の時系列的構造」がわからなくなるものとして理解できます。
本実践の特徴は,黒板の左端に授業の時系列的構造を提示し,学生が授業の途中で何をやっているのかを見失わないように させる点にあります。
この日の授業内容は酸と塩基について、特に有機化合物の酸性度、塩基性度でした。 授業者は,教室に入ってくるや否や, まずこの授業内容を時系列的に板書するところから始めました(写真の赤枠)。 そして,機会あることに今どこをやっているのかを 板書したものに指さしたりしました。授業内容が次に移るときにも同様でした。
<写真>黒板の左端にその日の授業内容を黄色のチョークで書いて示す(赤丸部分)
助教授時代からこの方式を採用しています。別に誰のまねをしたというわけでもないのですが。
大学院のプリント配布の授業などでは,今日一日これをやるというのがわかるのですが, 黒板だけでやる講義の授業だと それがなかなかわかりません。だから,こうして示してあげた方がいいのかな,などと思いました。
助教授時代に,学生さんから「これはわかりやすい」と感想をもらったりしたので,いいやり方だとは思っています。
問題は,授業のエッセンスをコンパクトにまとめてしっかり書けるかだと思います。いつもこの部分をうまく書けているかが気になります。 ただ,繰り返す中で洗練されていく部分もあります。







